10日
夜行列車「ちくま」がなくなって、始発の新幹線6:00に乗る。名古屋で特急「しなの」に乗り換え、9:05松本着。予約しておいたタクシーに乗り、中ノ湯で降りる。釜トンネルの入り口で荷物を整え、ビーコンを装着する。今回会でビーコンを購入し、全員がつけることができた。
釜トンネルは電気がついていないのでヘッドランプが必要、ゆるい1200メートルほどの上り坂で結構しんどい。出た所で再度衣服調整し、徳沢に向かう。
大正池の手前まで工事用の大型ダンプが行き来し、山に来た雰囲気はあまりない。ダンプの道と分かれ、やっと雪の上高地の雰囲気、大正池、田代池、帝国ホテル、上高地バスターミナル。夏のにぎわいがウソのような静まりかえった上高地、河童橋も誰もいない。天気はあまり良くないがトレースはしっかり付いているのでひたすらその上を歩く。16キロのザックはさすがに重い。徳沢の手前で突然トレースが消える。風が強く、吹きだまりになって道が消えているようだ。徳沢にはテントがたった一張り、その近くに私たちも張る。

上高地にて
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前穂高岳
11日
起床5時、出発7時。すでに明るくなっていたのでヘッドランプはなし。ワカンとアイゼンをザックに入れ、しばらくはツボ足で歩く。やがて雪が深くなり、ワカン装着。以後結局テントまでつけたままであった。
吹雪になるかと心配していたが、風は時折強いものの、青空もたまに見えたりするほどでそれほど悪い天気ではなかった。それでも寒い。急登が続く。行けども行けども同じような樹林帯。後から追い越して行った単独行の男性はスノーシュー。見る間に先へ進んでいく。
やっと長塀山に着く。蝶ケ岳まではまだまだかかりそうである。追い越して行った男性が引き返してくるのとすれ違う。頂上までは行っていないらしい。下りの時間を考え、私たちも引き返すことにする。下りは速い。長くて急な下りは雪があるほうが体への負担がずっと少ない。
12日
起床4時、出発5:45。真っ暗な中ヘッドランプを頼りに上高地へ向かう。天気はよくない。
徳沢からすぐの所が吹きだまりで道がない。暗いのでどこを歩いているのかよくわからない。大回りをしてやっと道に出る。大正池のあたりでスキーやスノーシューの人と出会う。冬の上高地の写真を撮りにきた人たちのようである。
10:30中ノ湯着。予約していたタクシーのおじさんに沢渡温泉に連れていってもらい、おいしい蕎麦やさんにも連れていってもらったあと、松本へ向かう。
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